ドラクエ考察はくぶつかん

ゲーム内では語られていない疑問点について考察します。ネタバレ注意。

ウルノーガが犯した六軍王の配置ミスと改善策について考察

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デスタムーアの支配体制をより磐石にする魔王たちの配置を考察」という記事ではドラクエ6におけるデスタムーア配下の魔王たちの配置を見直すことで、より強固な支配体制を築ける可能性があることを示唆しました。

ドラクエ11にも立場的にデスタムーア配下の魔王たちに近い存在である『六軍王』という組織が登場します。

 

今回は上記のドラクエ6についての記事と同様に、ドラクエ11の魔王ウルノーガが六軍王に下した采配についての改善点を考察します。

※本記事は11S発売前に作成したため、追加シナリオで新たに判明した事実などは考慮に入れていません

六軍王との戦いの背景

命の大樹へ到達するためのカギとなる6つのオーブ

  • レッドオーブ
  • ブルーオーブ
  • グリーンオーブ
  • イエローオーブ
  • パープルオーブ
  • シルバーオーブ

ドラクエシリーズでは何度か登場しているお馴染みのアイテムですが、ドラクエ11では命の大樹のイベントでの役目を終えた後、その力を魔王ウルノーガに利用され、六軍王の力の源とされてしまいます。

彼ら六軍王を倒し、オーブを取り戻していくことがドラクエ11の冒険後半戦の大きな流れとなっています。

ウルノーガの支配体制

ドラクエ6の魔王デスタムーアは念には念を入れて慎重に支配体制を築いていくという姿勢が印象的でした。

一方、ウルノーガはどのようなスタンスで支配を進めていくつもりだったのかが余り明確にはなっていなかったように思います。

 

ウルノーガの考え方についてポイントとなるのが天空魔城が浮上した後、勇者が自分のもとへ到達することを警戒していたのかどうかという点。そもそも攻め込まれても全然問題ない(返り討ちにできる)と思っていたのであれば、六軍王の采配もそこまで熟考する必要はなかったでしょう。それだと面白くないので、今回はデスタムーアの支配体制になぞらえて考察してみたいと思います。

ウルノーガとデスタムーアの比較

デスタムーアの支配体制をより磐石にする魔王たちの配置を考察」ではデスタムーアが自らの居城に攻め込まれないための最重要拠点であるゼニスの城を制圧されないことが重要であるという趣旨で話をさせていただきました。これをドラクエ11のウルノーガに置き換えてみると、天空魔城の守りの要は浮遊機能・闇の結界の2つです。これらを破られないことを最優先に考えた場合、封じるべきは勇者の剣・ケトスの2つであることは明白です。ここから逆算すると、制圧するべきポイントも明確になります。具体的には勇者の剣とケトスの力を手にするカギとなる以下の4地点。

  • サマディー(ガイアのハンマー)
  • ホムラの里(伝説の火事場)
  • 天空の古戦場(オリハルコンの採掘場)
  • 聖地ラムダ(天空のフルート)

極端な話、この中のどれか1つでも制圧してしまえば天空魔城への道は閉ざされ、ウルノーガにとって磐石な支配体制を築くことが可能となります。さらにこの中から最重要地点を選ぶなら聖地ラムダが候補です。なぜなら、伝説の火事場は聖なる種火がなければ機能しませんから、事前に神の民の里へ至る必要があるから。つまり、ケトスの力が必要。天空の古戦場に到達するにも当然ケトスの力が必要。ガイアのハンマーも伝説の火事場で初めて効果を発揮するのでやはり元を辿ればケトスの力が必要で、全ての起点となるのが聖地ラムダの長老が持っている天空のフルートとなるからです。

 

個人的には敵に手出しすらさせずに一方的な支配を行うことが最もスマートなやり方だと思っているので、ぜひ六軍王をこれらのどこかに攻め込ませるべきだと思うのですが、実際にはこの4地点は全て六軍王の侵略対象ではありませんでした

 

ちなみに、勇者の剣の製法は神の民の里にある大樹の苗木から得た情報なので、ウルノーガは知る術がなかった・・・とは考えにくいですよね。ウルノーガと戦う時点では明かされない事実ですが、ウルノーガにはウラノスとしての記憶も残っているはずですから、勇者ローシュが辿った軌跡は誰よりもよく知っており、それ故に勇者の力を封じる対策も立てやすかったはずなのです。

六軍王の配置

ここで改めて六軍王の配置をおさらいしておきます。

  • 屍騎軍王ゾルデ:デルカダール
  • 覇海軍王ジャコラ:全海域
  • 妖魔軍王ブギー:グロッタの町
  • 鉄鬼軍王キラゴルド:クレイモラン
  • 邪竜軍王ガリンガ:天空魔城
  • 魔軍司令ホメロス:天空魔城

改めて上述した4地点は全く手つかずであることが分かります。4大国に名を連ねるデルカダールやクレイモランを侵略するのは悪い選択肢ではないと思いますが、それならなぜサマディーを攻めなかったのでしょうか。4大国を攻めながらガイアのハンマーを手中に収めてしまえば、勇者の剣の復活も封じることができて一石二鳥です。

よって、サマディーを攻めなかったのは明らかに失策…だと思う一方、攻めなかったのにはちゃんと合理的な理由があるとも思います。それについては以下の記事にて考察しています。

サマディーが六軍王の侵略対象にされなかった理由を考察

また、ウルノーガは六軍王のうち2人を天空魔城に留めているんですよね。司令塔であるホメロスが天空魔城にいるのはまあいいでしょう。しかし、六軍王の中でも実力者であるはずの邪竜軍王ガリンガが唯一の天空魔城への侵入者である主人公たちに敗れたことで実績ゼロとなってしまっているのが致命的。

そこで提案したいのが、ガリンガをサマディーか聖地ラムダへ侵攻させること。聖地ラムダは軍事力を有していませんし、サマディーもこの時点では勇者の星騒動で国としての体裁が崩れかかっていますから容易に制圧できたはずです。

六軍王の指揮権は誰の手に?

余談ですが、ここまで「ウルノーガの采配」という言い回しを使ってきましたが、実際六軍王の指揮権をウルノーガが握っていたかどうかについては疑問があります。

というのは、ホメロスの肩書きが「魔軍司令」であることや、天空魔城でウルノーガのもとに到達した時に六軍王について全く言及しないことなどから、ホメロスが六軍王の指揮権を握っていて、ウルノーガは関与していなかったのではないかと考えています。

 

また、やり直した後の世界でのホメロスに対する扱いにも表れていますが、ウルノーガ自身余り部下の動向に関心もなく、信頼もしていなかったのではないかと感じます。別のシリーズと比較するなら、ドラクエ5の魔王ミルドラースの部下に対する扱いに近いのかもしれませんね。

まとめ

デスタムーアの記事ではジャミラス、デュラン、アクバーの配置換えを提案しましたが、六軍王に関してはガリンガの配置こそがポイントです。彼を天空魔城で腐らせておくのは余りにもったいない。