ドラクエ考察はくぶつかん

ゲーム内では語られていない疑問点について考察します。ネタバレ注意。

ドラゴンキッズの成長後の姿を考察

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ドラクエ5で初登場したモンスター「ドラゴンキッズ」

キッズと言うからには、成長すると大人の姿に変わるのでしょうか。実はこの答え、シリーズによってばらつきがあります。

今回はこの設定のばらつきに対する合理的な理由を考察します。

ドラゴンキッズのシリーズ別説明文

まずは具体的にどのシリーズでどのような設定がされているのか確認しておきましょう。

ドラクエモンスターズのドラゴンキッズ

初代ドラクエモンスターズ(テリーのワンダーランド)にて、図書館で見られる記述は以下の通り

せいちょうしてもこれいじょう

からだはおおきくならない。

つまり、ドラゴンキッズは大人の姿である、と解釈して差し支えないでしょう。詳細はぼかされていますが、ドラゴンキッズを配合して次世代を育てることができるということは、彼らが成体であることの証であると言えそうです。

ドラクエ10のドラゴンキッズ

ドラクエ10は複数種のドラゴンキッズが登場する重要な作品。

討伐モンスターリスト

討伐モンスターリストから見られるドラゴンキッズの「まめちしき」2ページ目に今回のテーマに合致する記述があります。

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じつは どのドラゴンの子供か判明していない。

この姿が成体で本当はドラゴンアダルトなのかも?

残念ながら疑問系でまとめられており、確証は得られません。

ちなみに、この2ページ目は盗賊のスキル「みやぶる」を使うことで開放されます。状況的に主人公が記入しているということでしょうか。

ということは、モンスターの専門家である魔物使いとしての視点ではなく、盗賊としての知見で記入しているため、専門性は不十分であると考えられます。疑問系になってしまっているのもこれが原因なのかもしれませんね。

ともあれ「ドラゴンキッズが大人の姿であるかどうかは一般的に知られていない」という事実は読取れます。

まもの使い職業クエスト

同じくドラクエ10のまもの使いの職業クエストではドラゴンキッズの「キッズ」が登場します。

見た目はドラゴンキッズそのものですが、実はその正体はゴールデンキングリザードという希少種で、成体はキングリザードの色違い。

ドラゴンキッズが何かのドラゴンの子どもであるという実例の1つと言えるでしょう。

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↑厳密にはキッズの目の色は通常のドラゴンキッズとは違っています。

が、モンスターの専門家であるはずのクラハたちからもドラゴンキッズとして扱われていますし、ドラクエ10の世界の生物学上ではドラゴンキッズに分類されるのではないでしょうか。

モンスターバトルロードのドラゴンキッズ

現在はサービス終了してしまいましたが、アーケードゲームのドラゴンクエストモンスターバトルロードにおけるドラゴンキッズのカードには「グレイトドラゴンの子供」と明記されていました。

上述したテリワンの図鑑の記述とは矛盾する形です。

シリーズごとにドラゴンキッズの設定が異なる理由

ここまでいくつか例を挙げてきましたが、成長して別の姿に変わる実例もあれば、ドラゴンキッズの姿が成体であるとしているシリーズもあるということがお分かりいただけると思います。

ではなぜこのようなズレが生じるのか。シリーズごとに設定が異なると言ってしまえばそれまでですが、少し踏み込んで合理的な理由を探ってみたいと思います。

モンスターの研究サンプルが少ない

理由の1つは研究サンプルの少なさ。

ドラクエ10に登場する竜神族をはじめ、ドラゴンの血族は人間より遥かに長寿な傾向があります。ドラゴンキッズに関しても、その生涯の成長を記録し続けるのは多大な時間を要するため、なかなか研究データが集積しないという現実があるのではないでしょうか。

また、単に記録するだけでなく周囲の環境がドラゴンキッズに与える影響を考慮する必要もあるでしょう。

極端な話、同じ種でも食物や気候の違いによってドラゴンキッズのまま成体になる個体とグレイトドラゴンに成長する個体に別れることがあっても不思議ではありません。

魔界に適応した個体のみがグレイトドラゴンになる…という可能性だってあり得るわけです。

そんな様々な外的要因まで含めて研究を行うとなると、気の遠くなるような大規模な調査活動が必要なはずで、なかなか実現は難しいのではないでしょうか。

上述したテリワンを例に取ると、タイジュの国やその近辺に限られた環境では生体のドラゴンキッズしか生息しておらず、研究結果が偏っているためにライブラリの記述もそれに準じたものになっているのかもしれません。

ドラクエの世界の生物学は発展途上

2つ目はドラクエの世界の生物学が発展途上であるため。

生物学には分類学が内包されていますが、ドラクエの世界ではこの分類学が十分に発達していないと考えられます。

シリーズ全般に登場するモンスター図鑑において、せいぜい「スライム系」「ドラゴン系」といった形態的な特徴での分類に留まっていることからも分類学があまり発達していない様子が伺えます。

それゆえに

  1. 成体のドラゴンキッズ
  2. グレイトドラゴンの幼生であるドラゴンキッズ
  3. ゴールデンキングリザードの幼生であるドラゴンキッズ

という本来別の種として分類すべきこれらをすべて「ドラゴンキッズ」という同一の種に集約しているためにシリーズごとの設定のズレが生じているのではないでしょうか。

もしこれらの生物学的な位置付けが明確化され、別の種として分類されていれば、例えばテリワンに登場するのは上述した1のドラゴンキッズ、バトルロードに登場するのは2のドラゴンキッズ、という風に区別がなされ、各シリーズの設定の矛盾に説明を付けることができます。

まとめ

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