ドラクエ考察はくぶつかん

ゲーム内では語られていない疑問点について考察します。ネタバレ注意。

【ドラクエ5】主人公6~20歳におけるドレイ期間以外の4年間の配分を考察

Hatena Feedly

ドラクエ5の作中における24年の時間の流れのうち、解釈の余地がある箇所を少し掘り下げてみたいと思います。

今回のテーマは幼年期~グランバニア到達までの14年間の冒険のうち、内訳不明な4年間の内容について。

ベースとなる主人公の年齢については「【ドラクエ5】主人公の年齢が分かる5つのシーンまとめ」をご参照ください。

解釈の余地がある4年間の内訳を考察

主人公の年齢をベースにドラクエ5の時間の流れを追うと、幼年期6歳からグランバニアで双子が生まれた時点の20歳。ここまでの期間は14年。

そのうち10年がドレイ期間なので(リメイク版ベース)残り4年の期間がいったいどのような配分で費やされたのかは疑問が残るところです。

極端な話、幼年期の冒険に3年、青年期の冒険に1年という配分でも帳尻は合うわけです。この場合、パパスと死別した時点での主人公は9歳ということになり、ドレイ期間は9歳~19歳。

おそらく多くのプレイヤーが持っているであろう6歳~16歳のイメージと比べると少し印象が変わってきます。

実際のところ、この4年の内訳はどうなっているのでしょうか。

幼年期の冒険の期間を考察

極論として幼年期の冒険に3年、とは言ってみたものの、実際のところ幼年期の冒険は非常に短い期間に収まっていると考えます。

幼年期の冒険を構成する要素は大きく分けて3つ

  • レヌール城編
  • 妖精の村編
  • ラインハット編

それぞれがごく短期間だったと判断できるポイントがあります。

レヌール城の冒険期間

レヌール城での冒険は、「パパスが風邪をひいてしまったためにサンタローズに帰れない」という背景のもと進みます。

この風邪が数週間、まして数ヶ月と言った期間続く深刻なものであるという描写は一切なく、せいぜい一般的な風邪のイメージ通り数日間で治まったと考えるのが妥当でしょう。

それに合わせてレヌール城でのお化け退治が完了するため、アルカパでの滞在も数日程度だったと推測できます。

妖精の村編の冒険期間

妖精の村での冒険は結構なボリュームがあるように感じますが、「もう春なのにいつまでも寒い日が続いている」という背景が重要。

最終的に主人公がベラと共に雪の女王を討伐し、春風のフルートを取り戻すことで世界に春を訪れさせることがこのシナリオの概要ですが、もし主人公が季節が巡るぐらい(数ヶ月単位)の期間をかけて妖精界を冒険していた場合、世界の気候は大きく狂っていたはずです。しかし、作中でそんな描写はありません。

サンタローズの人々の発言からも「ようやく春が来てくれた」と、不自然に感じない程度の期間しか経っていなかった様子が伺えます。

よって、妖精の村編での冒険も長く見積もってもせいぜい1ヶ月以内に収まっていると考えるのが自然です。

ラインハット編の冒険期間

幼年期のラインハットでの冒険はおおまかに言うと

パパスがラインハット王にヘンリーのお守りを任せられる→ヘンリー誘拐→古代の遺跡へ→ゲマに敗北

という流れですが、少なくともヘンリー誘拐から古代の遺跡でのイベントは同日中の出来事であるはずです。

日をまたいでヘンリーの姿がラインハットで見られなければ国中大騒ぎでしょうからね。主人公がラインハットに滞在している間はそのような騒ぎは起きないため、一連のイベントは同日中のごく短時間の間に起きているであろうことが伺えます。

また、パパスがラインハット王に謁見してからヘンリーのお守りをしている期間は具体的な判断材料がありませんが、主人公がラインハット城を一通り見て回った後すぐにヘンリー誘拐イベントが発生するため、プレイヤーの体感としてはラインハット城に訪れてからの全ての出来事が同日中に起きているようにも見えます。

いずれにしても、ラインハットでのイベントもレヌール城、妖精の村と同様に短い期間のものだったと言って差し支えないでしょう。

 

以上を踏まえると、幼年期全体を通しても年単位の時間経過があるとは考え辛く、ゲマに連れ去られるまでの出来事は全て主人公が6歳(ないし7歳になるかならないかぐらい)の期間に起こったものと考えられます。

青年期の冒険の期間

となると、明示されていない4年間の大部分は青年期の冒険の側に費やされていたと考えられます。

確かに幼年期の冒険と比べて大陸をまたぐぐらいの大きな距離を移動している分移動時間もかかっているでしょうし、結婚後はグランバニアを目指す船旅までしていますから旅のスケールの大きさは段違いです。

旅の途中で4年間の配分を示唆する内容はほぼありませんが、皆無というわけではありません。

時間の流れが読取れるシーンについて掘り下げます。

妻の出産に関する時間の流れ

まず「妻が妊娠して出産する」というのが期間を表す情報の1つ。

つまり、結婚後からグランバニア到達までは少なくとも妊娠に関わる1年弱を費やしている計算になります。

また、結婚後にすぐ子どもを授かるとも限りませんし、新婚旅行気分で多少の寄り道もあったのではないでしょうか(リメイク版ではルドマンが寄り道を進めてきますしね)また、テルパドール→グランバニアへの足掛かりを掴むには多少の時間を要したはずです。

1年弱と言うのはあくまでも最短期間。実際はもう少し余裕を持たせた1年半程度が妥当と考えます。

 

さらに細かく掘り下げると、グランバニアの玉座の間で妻が倒れた後のシーンの会話を見るに、妻が妊娠していることに主人公含め周囲の人間が気付いていない様子が伺えます。

よって、このグランバニア到達時点ではまだお腹の膨らみが目立たない妊娠初期(~4ヶ月程度)だったと考えるのが自然。

ネッドの宿屋から始まる過酷な山越えも身重な妊娠後期の状態ではとても乗り切れるとは思えませんし、妊娠初期の段階でグランバニアに到達したと見て間違いないでしょう。

したがって、その後の出産までの約半年はグランバニアにて過ごしたのだと考えられます。

王位継承のいざこざや新国王即位式典の準備も色々あったでしょうし、それなりの期間を要するのは妥当なところ。

 

ここまでをまとめると

  • 結婚後→グランバニア到達:1年
  • グランバニア到達→娘と息子誕生:半年

これを差し引くと今回のテーマである4年間のうち、残りの期間は2年半です。

ビアンカとの再会時点の時間軸

少し時間をさかのぼり、炎のリングを手に入れた後、山奥の村でビアンカと再会するシーンでは以下のようなテロップが流れます。

『かくして 10数年ぶりに再会した

リュカと ビアンカの ふたりは

その夜おそくまで 語り合った。』

 スクウェア・エニックス『ドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁』より

ビアンカと再開時のテロップ

※「リュカ」の部分は主人公の名前によって変化

山奥の村到達までの冒険は年単位に及ぶ

「10数年ぶり」の再会とされています。細かく言えばアルカパでのビアンカとの別れの後、妖精の村→ラインハット→ドレイ期間→ニセたいこう討伐→サラボナ・・・の冒険が10数年の期間に及ぶということ。

幼年期の冒険の期間が端数レベルであることは上述した通りで、かつドレイ期間が10年だとすると、

セントベレス山からタルで漂流したのを皮切りに、ラインハット奪還を巡る旅、ヘンリーと別れて西の大陸で1人旅、そして死の火山で炎のリング入手、ここまで少なくとも年単位の時間がかかっているということになります。

10数年という表現が示す期間の考察

ところで、この「10数年」が示す期間について考えるために「十数」という言葉の意味を調べていたんですが、もともと曖昧な期間を表す言葉のせいかどうも辞書によって表現が違うようで「10以上20未満」だったり「10よりいくらか多く20より少ない」だったりしています。

しかし、前者の「10以上」という表現だと「10ちょうど」も含むわけで「10数年=10年」という式が成り立ってしまい非常に違和感があるのですが本当に正しいのでしょうか。

参考:十数(じゅうすう)の意味 - goo国語辞書

 

なるべく主観を排除して考察したいところではありますが、個人的には「十」と「数年」だと最低でも12年はないと不自然だと考えます。

上述した分だと「10よりいくらか多く20より少ない」だとその意味に読み取れるので、こちらを採用。

 

妻の妊娠期間との兼ね合いを考慮すると山奥の村までの冒険でかけた時間は最長で2年半程度。

しかし、この2年半をフルで使ってしまうと水のリング捜索期間が入る余地がなくなってしまうのでおよそ2年に収まっていると考えます。

 

ここまでをまとめると

  • 幼年期の冒険:2~3ヶ月程度
  • セントベレス山脱出→山奥の村到達:2年
  • 水のリング捜索→結婚式:2~3ヶ月程度
  • 結婚後→グランバニア到達:1年
  • グランバニア到達→娘と息子誕生:半年

これがおおよその4年の内訳だと推測します。

ラインハット奪還に要した期間の考察

さて、ここまでで一応4年分を網羅しましたが、セントベレス山→山奥の村までが2年と言うのは少し幅が広すぎます。

せめてラインハット奪還という一区切りまでの期間を割り出したいところですが、残念ながらラインハット奪還に要した時間に関する情報が見受けられません。

北の大陸と西の大陸の移動距離から考える

ラインハット奪還とそれ以後の一人旅を区切るなら

  1. 修道院→オラクルベリー→サンタローズ→アルカパ→ラインハット→神の塔→ニセたいこう戦
  2. ビスタ港→ポートセルミ→カボチ村→魔物のすみか→ルラフェン→サラボナ→死の火山→山奥の村

それぞれ北の大陸と西の大陸をほぼ全土にわたって歩き回るため、移動距離に関しては5分5分ぐらい。

なんとなく各1年ずつの配分だと言われてもしっくりくる気はしますが・・・ただ、このラインハット奪還の前後では物理的な移動距離は同じぐらいだとしても、主人公たちの精神的な部分での差が大きいと感じます。

主人公とヘンリーの抱える葛藤

10年ぶりに外の世界に戻ってきて、主人公は「母が生きている」というパパスの言葉しかアテがない状態で旅を再開しますが、なんの手掛かりもない状態。

その足取りは多くの迷いに縛られて重いものだっただろうと推察します。

サンタローズの洞窟でパパスの手紙を見付けることでようやく「勇者と天空の装備を探す」という明確な道標を得て初めてその足取りが力強いものとなったのではないでしょうか。

一方、旅の仲間であるヘンリーもアルカパの宿屋でのイベントで心情を吐露しているように、多くの葛藤を抱えている状態でした。

つまり、修道院から始まるラインハット奪還編の前半はアテもなく足取りも重い状態だったのに対し、ヘンリーと別れた後の1人旅では明確な目的を持って歩みを進められる状態。

そう考えると、より多くの時間を要したのはラインハット奪還までの道中だったのではないかと想像します。

数値的な根拠を示すのは難しいですが

  • 修道院→ラインハット奪還:1年半
  • ビスタ港→山奥の村:半年

個人的にはこれぐらいの配分を推したいですね。

SFC版とリメイク版における期間の違い

ところで、SFC版ではドレイ期間を「10余年」リメイク版では「10年」と表現しており、ニュアンスが異なっています。今回はリメイク版をベースとして考えました。

しかし、もし仮にSFB版ベースで考えて10余年が12、3年を表しているとすると今回のテーマである4年間の大部分はドレイ期間に費やされていたことになり、その後の妻の妊娠期間や山奥の村でのビアンカとの再会までの冒険などを期間内に収めることが難しくなってしまうため、10余年とは限りなく10年に近い期間(せいぜい数ヶ月程度)だったと判断することができます。

まとめ