ドラクエ11の「ウルノーガが犯した六軍王の配置ミスと改善策について考察」ドラクエ6の「デスタムーアの支配体制をより磐石にする魔王たちの配置を考察」では各シリーズの魔王軍をより強固にするための方策について考えてきました。
今回はドラクエ4のデスピサロ率いる魔王軍について考えます。
歴代のドラクエシリーズでは基本的にラスボスは救いようのない悪である場合がほとんどなのに対し、ロザリーにまつわる背景があるデスピサロはかなり異質な存在ですよね。
そんなドラクエ4の魔王軍最大の特徴は魔王を裏切る臣下がいる点(リメイク版)
そこも踏まえつつどうすればデスピサロ配下たちを適切に働かせることができるか考えていきましょう。
デスピサロ配下のボスたち
まずはじめに対象となるモンスターたちを一覧にします。
- ピサロのてさき
- バルザック
- キングレオ
- ピサロナイト
- ギガデーモン
- アンドレアル
- ヘルバトラー
- エビルプリースト
ドラクエ4のボスキャラクターの中でデスピサロ軍に所属すると思われるのがこの8人。それぞれの長所を活かすために8人を以下の3つのチームに分けてみました。
ピサロの側近チーム:エビルプリースト&ピサロナイト
エビルプリースト
まずはデスピサロへの忠誠心のカケラも持たないエビルプリースト。できれば魔王軍から切り捨ててしまいたいところですが、今回は全員を活用する方向性で考えていきます。
能力だけで言えばエビルプリーストが実質デスピサロ軍のナンバー2となるでしょう。デスパレスの魔物たちの様子を見るに一定数デスピサロよりもエビルプリーストを支持する魔物もいるようですし、カリスマ性はありそうです。
デスピサロとの直接対決を避けつつ、彼の自滅を狙って魔王軍のトップに立とうとした戦略(=人間を操ってロザリーを葬る)は巧妙ですし、この頭脳をデスピサロのために活用すればかなりの活躍を見せることができたはず。
また、エビルプリーストがデスピサロを追い落とすためにこのような戦略を取ったということは、相手の力量を見極める力があることの裏返しであり、勝てない相手に無謀な挑戦をしないと言うことでもあります。
であれば、ピサロが常に傍で目を光らせておけばエビルプリーストも迂闊に行動できずに反乱を起こさせないまま飼い殺しにできそうです。
ですので、エビルプリーストには常にピサロの監視の目が届くピサロの側近の参謀として位置付けます。
ピサロナイト
しかし、やはりエビルプリーストは危険な存在。そこで、監視役としてピサロナイトをもう1人の側近として採用します。
ピサロナイトはピサロの原動力となっているロザリーの守護を任されていることからも、ピサロからの信頼が最も篤い部下だと見て間違いないでしょう。
ドラゴンクエストライバルズではピサロがピサロナイトを呼び出す時のセリフが「出でよ、我が血族!」となっていますね。このセリフからも浅からぬ繋がりがあることが伺えます。
戦闘能力としては中堅クラスではありますが、戦闘中にアイスコンドルを呼び寄せるところを見るに、ある程度の魔物の指揮権を握っているのではないかと考えられます。
そこで、ピサロナイトをトップに据えた近衛兵団のような組織を編成してデスピサロの警護とエビルプリーストの監視を任せたいところ。
武官チーム:ヘルバトラー&バルザック&アンドレアル&ギガデーモン
ヘルバトラー:軍のトップ
武官チームのトップにはヘルバトラーを据えます。
戦闘能力が他のメンバーに比べて頭抜けていますし、頭も回りそうなのが決め手。軍の全体を見渡して適切な判断を下せる位置につきつつ、ここぞという時には前線でその強さを発揮してもいいでしょう。また、彼は遠距離攻撃の手段も豊富(はげしい炎やイオナズンなど)なので、後方から見方を援護する戦い方でも活躍が期待できます。
バルザック:副将
バルザックは正直なところ一番扱いに困る存在です。彼もエビルプリーストと同じでデスピサロへの忠誠心が薄いですからね。
サントハイム城で彼と対峙した時、自分が力を手にした途端デスピサロを呼び捨てにして野心をむき出しにしているのが何よりの証拠。最も、彼も進化の秘法の実験台として使われていただけだったのが一部始終を監視していたミニデーモンのセリフから分かるので、お互い様ではありますが。
いまいち信頼が置けないのでエビルプリーストと同様、監視役が欲しいところ。なのでヘルバトラーの副将として軍の後方に配置します。
もし彼がデスピサロへの忠義に篤ければ後述するギガデーモンと共に前線に配置したいところではありますが。
アンドレアル:部隊長
ボスでありながら同種のモンスターを仲間として呼びまくる珍しいモンスター。この特徴からも個としてのアンドレアルの能力は大したことないことが伺えますが、味方との連携能力の高さがウリだと言えます。
そこで、アンドレアルはヘルバトラーの下について小部隊を指揮する立場に置きます。アンドレアルたちを小部隊の隊長に据えることで部隊間の連携能力を強化する効果が期待できます。
ヘルバトラーには軍全体に目を配らせるのでどうしても細部にまでは目が行き届きません。そういった細かい部分をアンドレアルがサポートするイメージですね。
↑全ての部隊の隊長がアンドレアルだと連携力が高まりそうです。
ギガデーモン:切り込み隊長
ギガデーモンは結界の守護を任される実力者であることは間違いですが、脳筋スタイルの戦闘方法や、戦闘開始前に後ろを振り返らせようとする見え透いた罠などから察するにいまいち頭の回転が良くなさそうです。
よって、軍を指揮する立場と言うよりは前線に出て存分に自身の武を振るって欲しいところ。ヘルバトラーの指揮の下、切り込み隊長として位置付けます。
文官チーム:キングレオ&ピサロのてさき
キングレオ:内政のトップ
キングレオ城というテリトリーを持つ実力者。
キングレオ城では進化の秘法に関する研究が行われていました。一国のリソースを使って研究を行うことができたのはデスピサロにとってもかなりプラスになったはずです。この観点で見ると、ゲーム中でのキングレオの功績は他のボスたちと比べて抜きん出ていると言えるでしょう。
また、城の入口は魔法のカギでしか開けられない扉で固めて、王の間も隠し部屋に備えるという用心深さも高評価。
加えて一度マーニャとミネアに敗れたバルザックの尻ぬぐいをして、更なる強化をサポートした功績も見逃せません。
戦闘能力にも優れていますが、もともと王族であるということもあり、治世の能力に長けている彼は文官チームに位置付けます。魔王軍の内政のトップとして活躍を期待したいところ。
ここまで挙げてきたようにかなりハイスペックなキングレオですが、問題点が1つ。
せっかく導かれし者であるマーニャとミネアを捉えておきながら、始末するわけでもなく、まるでザルのような地下牢に閉じ込めるに留めたのが不思議でなりません。
どう見てもメリットを見出せる行為ではなく、明らかな失策です。これさえなければ非の打ちどころのない存在なんですが、キングレオは個人的に好きなモンスターなだけに残念です。
そこで、このキングレオの詰めの甘さをカバーするためにピサロのてさきを彼のフォロー役として採用します。
ピサロのてさき:キングレオの補佐
さて、キングレオのサポート役に抜擢したピサロのてさきですが、彼の無能さは戦闘力以前の問題です。
ピサロのてさきは勇者を始末するためにイムルの村で無差別に子どもをさらって始末しようとしていましたが、戦闘前のライアンとのやり取りを見るにその子どもが勇者かどうかを判別する術を持っていないように見受けられます。
つまり、仮に運よく勇者を引き当てて始末できたとしてもそれが本当に勇者かどうか分からないと言うことです。
自分の仕事の評価基準もなく、ただ延々とゴールのない仕事を繰返す・・・現実世界の仕事や勉強に置き換えると、これがいかに徒労か良く分かると思います。
そもそもなぜ彼はこんな主体性のない名前をしているのか。ピサロがいなくなったら彼のアイデンティティがどうなってしまうのか心配です。
ともあれ、いくら能力が低くてもキングレオのサポートぐらいはできるでしょう。例えば「牢屋から囚人が脱獄しないか見張っておけ」という具体的な命令を与えておけばその通り働くことぐらいはできるはず。おおめだまという監視役に適した部下もいることですしね。
まとめ
デスピサロの部下8人の力をフル活用するため、メンバーを3つのチームに分けることを提案
①ピサロの側近:エビルプリースト&ピサロナイト
→エビルプリーストの裏切りを監視しつつ、最大限彼の力を利用することがポイント
②武官:ヘルバトラー&バルザック&アンドレアル&ギガデーモン
→バルザックを監視しつつ、後方のヘルバトラー、中核のアンドレアル、前線のギガデーモンで軍を統率
③文官:キングレオ&ピサロのてさき
→王族であるキングレオの治世能力を大いに活用。詰めの甘さをピサロのてさきがカバー