ドラクエ考察はくぶつかん

ゲーム内では語られていない疑問点について考察します。ネタバレ注意。

レイドック城の防衛戦略を考察

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ドラクエ6において主人公の祖国でもあり、世界の中心に位置するレイドック。

もし敵に攻められた場合、どのような防衛戦略を展開するのか考察します。

レイドック城の特徴

まずはレイドック城の立地や構造上の特徴を確認します。

【有利な点】

  • 防衛しやすい半島型の地形
  • 強固な城の守り
  • 交易に有利な立地

【不利な点】

  • 水害のリスク
  • 城下町の防衛力の低さ
  • 城門の多さ
  • 船の不足

以降、それぞれの要素を掘り下げたいと思います。

レイドックの有利な点

有利な点について

防衛しやすい半島型の地形

レイドックは北・東・西の三方を湖で囲まれた半島内に城を築いています。天然の要害に守られていると言っていいでしょう。

これらの内、西側と東側にはそれぞれ橋がかけられていますが、外敵に城を攻められた場合、この橋を落とすことで敵の攻囲を妨げることが可能です。

ただ、ゲーム画面上ではこの橋が頑丈な石造りの橋に見えるので、破壊が困難そうなのが懸念点。

人通りが多そうですから頑丈さを重視するのはやむを得ないとは思いますが、防衛面を考えるともう少し簡素な橋の方が望ましい気はします。

強固な城の守り

周囲の地形だけでなく、レイドック城本体の守りも強固です。北以外の三方を水堀で囲まれ、正面入口の前には跳ね橋を設置。また、入口の門はおそらく落とし格子。

水堀で足止めをくらっている敵に対して上階から攻撃を浴びせることができそうです。

現実世界の城塞と比較するとさほど強固な防衛設備とは言えませんが、ドラクエ6の世界ではここまで揃っていることは稀で、防衛力の高さはトップレベル。

後述しますが、フィールド上にかかっている橋と違い、城の東と西の水堀にかかっている橋は木製で破壊が容易に見えるので、機を見て落とせば大いに防衛力を高められるはずです。

交易に有利な立地

城の防衛面とは関係ありませんが、交易に有利な立地も強みの1つ。

レイドックはサンマリーノ、アモール、ゲントの村を結ぶ交易路の中心に位置しています。

特にサンマリーノとの間には定期船による活発な往来がある様子が描かれており、交易による国の発展に大いに関与していると考えられます。

ここまで防衛面と交易面で恵まれた立地は他に類を見ません。

 

ただ、これは不利な点と表裏一体で、レイドックは余り国内で武器や食料を自給している様子が見られず、交易に依存している割合が大きいのではないでしょうか。

となると、敵の攻囲によって孤立させられた場合、長期の籠城が難しいという欠点にもなり得ます。

レイドックの不利な点

続いて不利な点。

水害のリスク

水場が近く水源が確保されていることはメリットでもありますが、水害リスクも懸念されます。

しかし、レイドックほどの大国が都市計画の際に水害対策を検討していないとはどうしても考えにくい。

国全体が綺麗な長方形の城壁に収まっており、街路も規則的に敷かれている様子を見るに事前に緻密な計画がなされたはずで、それ程の計画ができる国が土地選びの際に水害のことを考慮しないとはどうしても思えません。

思うに、ゲーム上では表現されていませんが、レイドック城は小高い丘の上に築かれているのではないでしょうか。

標高があれば水害のリスクも軽減されますし、城の防衛面でも有利になります。

 

が、アークボルトやホルストックはゲーム上で明確に高低差がある場所に築かれている様子が見て取れるため、そうではないレイドックは平地に築かれている・・・のかもしれません。

城下町の防衛力の低さ

城本体の守りが強固であることは先に述べました。

その反面、城下町の守りは手薄であるように見えます。町全体が城壁で覆われてはいるものの、城壁の防衛力は未知数。せめて南側入口には厳重な門扉がほしいところ。

胸壁に等間隔で2つずつ取り付けられている物体はただの装飾なのか櫓なのか。ゲーム上のドット絵では判別が難しいですが、櫓なら多少の防衛力は期待できるでしょうか。

ただ、それ以上に気になるのは城壁の内外ともに木が密集している点。視界が遮られて防衛の邪魔になりそうですし、火攻めによる被害が大きくなりそうな不安もあります。

 

加えて不安なのは井戸が城下町にある1つのみであり、城内にはないという点。もし仮に城下町を守りきれずに防衛ラインを城内まで下げた場合、井戸がなければ長期の篭城は困難です。

城の中庭にも水場らしきものが存在していますが、事足りるのでしょうか。

いずれにせよ、もう少し城下町全体の防衛力を高める工夫を検討する余地はありそうです。

城門の多さ

レイドックは東西南北すべての方向からフィールドマップへ出ることが可能。つまり、城門が4箇所に存在することになります。

しかも南・東・西には門扉らしきものが見られず、素通りできそうな気配。

城門が多いと交通の利便性は高まりますが、城を防衛する上では門は弱点となり得るポイント。4箇所も設けているのは不安要素です。

ただ、通常は湖に守られていない南側が最も攻められやすいと考えられるので、東西の門から味方を出撃させ、南側を攻めている敵を挟撃するという攻撃的な使い方も可能なはず。

逆に東側や西側に攻め入られそうになったら、堀にかかっている木橋を落として守りに転じることも可能でしょう。戦局を見極めて適切に兵を動かせるなら、あるいは門の多さがプラスにはたらくことがあるかもしれません。

 

一方、北側は少し特殊で、おそらく水堀や城壁が途切れており(画面が見切れていて完全には確認できない)

城本体の2階部分の下をくぐって中庭に直結する通路があります。地形的に北側は最も攻められにくいとは言え、堀や壁がない状態で門1つくぐれば中庭に至る構造は少し不安。

欲を言えば、二重扉を設けて敵を閉じ込められるようにし、落とし穴や殺人孔で迎撃できるようにしてほしいところです。

船の不足

レイドックは船を所有していません。

厳密には、唯一所有していた船を初回のムドー討伐時に失っています。そのため、ムドーとの再戦時にゲントの村に神の船を借りに行くことになるのはご存知の通り。

このことから、レイドックは水路を活用する基盤が整っていないことが読み取れます。

もしレイドックに船があれば、城を攻めてきた敵に対して水上を警戒させる負担を強いることができ、戦略の幅を広げることができるはずです。

上手く使えば敵に奇襲をかけたり、あるいは最悪の場合に王族を逃すための手段の1つとして活用できるかもしれません。

 

水路を辿ってもなかなか他の町に至らないため交易目的で使用しづらいのが歯痒いですが(一番近い町でも長い川を下り外海に出た先にあるトルッカ)

軍事目的限定での導入も一考の余地ありではないでしょうか。

まとめ