ドラクエ3で初登場した「さいごのカギ」
どのシリーズでも入手が最も楽しみなアイテムの1つですよね。今回はシリーズ毎のさいごのカギ入手イベントをまとめつつ、どういう演出なら入手時の気持ちが昂るか考えてみたいと思います。
テーマの性質上、考察記事と言うよりは個人の主観の話になる点ご了承ください。
さいごのカギとは
マネマネ銀という金属で作られたカギで、鍵穴に合わせて自在に形を変える力を持っています。この力によって、一部の例外を除いてどんな鍵でも開けてしまえるという夢のようなアイテム。
主な用途は鉄格子の扉の解錠。各地の牢屋に収納されている宝箱や未開の旅の扉が開かれるので手に入ったら世界各地を巡り直すのがシリーズ恒例となっています。
さいごのカギ入手パターン3種
さいごのカギの入手パターンは大きく分けて以下の3つに分類できます
- 人からもらう
- 敵を倒して入手
- 宝箱から入手
以下、それぞれのシリーズをこれらに分類しつつ見ていきましょう。
さいごのカギを人からもらうシリーズ
さいごのカギを人からもらうパターンはドラクエ4と8が該当します。
ガーデンブルグ女王から入手
ドラクエ4ではガーデンブルグの女王から受け取ります。
ブロンズの十字架を盗んだ真犯人であるバコタを捕まえた褒美という名目ですね。天空の盾のおまけのような扱いで入手することになりますが、こちらがメインでも良いぐらいの嬉しい報酬。
これ程のアイテムをセットでもらえるという点で見ると、豪華さで言えばシリーズトップクラスなのは間違いありません。
メディばあさんから入手
ドラクエ8では七賢者の末裔の1人、メディばあさんが死に際に主人公たちに託します。入手時の緊迫感で言えば間違いなくシリーズ随一。
ただ、今回の観点である「手に入れた時のワクワク感」とはちょっとニュアンスが異なる演出なのでその点は加味しておきます。
さて、この人からさいごのカギを受け取るパターンですが、個人的には最もワクワク度が低い入手方法だと考えます。
と言うのはこのパターンの場合、突発的にカギを受取るという要素が強いため入手の過程にある期待感を感じ辛いから。残念ながら今回のテーマにおいてはマイナス評価です。
敵を倒して入手するシリーズ
続いて敵を倒して入手するパターンはドラクエ5と9。
ブオーン討伐後の戦利品として入手
ドラクエ5ではブオーン討伐後の戦利品としてさいごのカギを手に入れることができます。
原作ではブオーンとの戦闘後に突如現れる宝箱から入手する形になるためこの後に挙げる「宝箱から入手」に当てはまらなくもないですが、いずれにせよドラクエ5ではブオーンの討伐報酬と言う要素が強いためこの「敵を倒して入手」に分類するのが妥当でしょう。
ゴレオン将軍討伐後の戦利品として入手
ドラクエ9ではゴレオン将軍を倒した後に入手できます。
その直後に天使を救出するために使うので、お宝としてのさいごのカギと言うよりストーリーを進めるために必要なアイテムと言う側面が強く出ているように思います。そういう意味でカギ入手時のワクワク感も抑えられてしまっている印象。
さて、この「敵を倒して貴重品を入手する」というのはドラクエに限らずあらゆるゲームで採用されている仕組みであり、より強い敵を倒して報酬をゲットした時の達成感はひとしおです。
この点で上述した「人からもらう」パターンよりもポイントは高いのですが、このパターンもまた突発的にカギが手に入った感が強いのが難点。
一応、ドラクエ5ではポートセルミで聞ける「ブオーンに飲み込まれたゴロステという人物がさいごのカギを持っていた」という話が伏線になっていますが、特に聞くのが必須のイベントでもありませんし、伏線としては少し地味。
あらかじめ「このモンスターを倒すとさいごのカギが入手できます」と明確に提示された上でその敵の討伐に挑む形式の方が、手に入れた時の気分も盛り上がるような気がします。
宝箱から入手するシリーズ
最後に宝箱から入手するのはドラクエ3、6、7、11。
浅瀬のほこらの宝箱から入手
ドラクエ3ではかわきのつぼを使って出現させた浅瀬のほこらの中にある宝箱から入手できます。
結論から言えば、全シリーズ中ドラクエ3のさいごのカギに関する演出が最もポイントが高いです。
世界各地でさいごのカギの入手に関する伏線となるような会話が散りばめられていますし、何より海に沈んでいたほこらを地上に浮かび上がらせる演出が壮大で秀逸。件のほこらの中もそこらにある建物と違って、床のデザインがちょっと凝ってたりするんですよね。このほこらの雰囲気がまた秘境に辿り着いた気分を強めてくれるのがポイント。
これらの要素から「広大な世界を巡る冒険の果てにお宝を発見した」というのがさいごのカギ入手の演出を最も盛り上げるシチュエーションではないかと考えます。
沈没船の宝箱から入手
ドラクエ6では沈没船の宝箱にて入手できます。特にカギの番人となるボスなどは存在しませんが、冒険して手に入れた感じが強く、気持ちが昂ります。
ドラクエ6は夢の世界と現実世界の2つのフィールドだけでも広大なのに、海底の世界まであるのでスケールの大きさが魅力なんですよね。特に海底の世界はどこから潜るかによって景色がガラリと変わりますし、キラーマジンガが守る宝物庫などインパクトの強い施設もあり、シリーズ屈指の冒険心をくすぐるフィールドだと言えます。
そんな中でさいごのカギを探し当てた時の驚きはまさに冒険の末の大発見と言う感覚が強く、個人的にはドラクエ3に次いでポイントが高い演出だと思います。
また、沈没船と言うのもお宝が眠る場所の代名詞のようなところなので、ドラクエ3の浅瀬のほこら同様場所そのものが演出を盛り上げてくれているところが高評価。
クリスタルパレス(ダークパレス)の宝箱から入手
ドラクエ7ではクリスタルパレス(orダークパレス)の地下宝物庫にある宝箱から入手できます。
ラストダンジョンでさいごのカギを入手するパターンは実はドラクエ7のみ。意外とありそうでないパターンなんですよね。ただ、クリスタルパレスの時点で入手してしまえばラストダンジョンで入手した感じが薄れてしまうのが残念。
入手タイミングによって受ける印象が全く変わってしまうのでドラクエ3や6と比べるとちょっとワクワク感に欠ける印象。ダークパレスでのみ入手できるような演出ならもう少し高評価なんですけどね。
まあ、そうなると入手タイミングが遅すぎてプレイヤーとしてはもどかしい思いをすることになりますが。
神の民の里の宝箱から入手
ドラクエ11では表エンディング後の神の民の里に置かれている宝箱から入手できます。
唐突に表れて、しかも地味にポツンと置かれている形なので残念ながらワクワク感はシリーズでも最低レベル。人里(?)にあるという点も冒険して見付けた感じが弱いのでマイナスポイントです。
総じて、さいごのカギは宝箱に収められている状態の方が気分が盛り上がり易いように思います。
まとめ
ドラクエ3以降多くのシリーズで登場している「さいごのカギ」入手方法は主に①人からもらう②敵を倒して入手③宝箱から入手の3パターンに分けられるが、特に宝箱から入手するパターンのワクワク感が高めで、中でも広大な世界を巡った果てに辿り着いた秘境で得られるというポイントが高評価のポイント。最も理想的なのはドラクエ3の浅瀬のほこらのような演出▼