普通にプレイしているだけだと事務的に体力を回復させたり、タンスやツボのアイテムだけ回収して通り過ぎる人も多いであろう宿屋。
そんな宿屋を改めてじっくり眺めてみて、宿泊意欲をそそる宿屋のランキングを作ります。
今回のテーマはドラクエ4(DS版)です。
ドラクエ4の宿屋一覧
まずは対象となる宿屋を一覧にします。
- ブランカ
- エンドール
- ボンモール
- アネイル1
- アネイル2
- コナンベリー
- メダル王の城
- ミントス
- ソレッタ
- ハバリア
- モンバーバラ
- サラン
- テンペ
- スタンシアラ
- バトランド
- イムル
- ガーデンブルグ
- ロザリーヒル
- リバーサイド
- ゴッドサイド
- フレノール
- レイクナバ
- エルフの里
- 海辺の村
- コミーズ
候補は以上25種類です。アネイルのみ宿屋が2つある特殊ケース。今回は「アネイル1」が大きい方で「アネイル2」は小さい方(町案内の後に連れて行かれる方)とします。
ドラクエ4の宿屋を大きく3つの型に分類
ドラクエ4の世界の宿屋を見て回ると1つとして同じ構造の場所はないものの、だいたい3つのパターンに分類できることが分かりました。
以下、独断で分類した3パターンを示しつつランキングを作成していきます。
ランク外:宿屋全体がワンルームのパターン
以下の町や村の宿屋は受付と客室が一体化したシンプルな構造になっており、プライバシー面への配慮がイマイチ。
また、どこも似たり寄ったりで大きな特徴も見当たらず残念ながら余り魅力を感じませんでした。
- ボンモール
- アネイル2
- メダル王の城
- テンペ
- スタンシアラ
- バトランド
- ガーデンブルグ
- ロザリーヒル
- リバーサイド
- ゴッドサイド
- レイクナバ
- エルフの里
- 海辺の村
- コミーズ
全25の宿屋のうちなんと14箇所がこの構造。過半数を占めていることから、ドラクエ4の世界のスタンダードだと言っていいでしょう。
見るべきポイントは客室が受付から丸見えになっているかどうかというのが1つ。
コミーズ、ゴッドサイド、リバーサイド、ガーデンブルグ、スタンシアラ、テンペは受付と客室の間の仕切りすらなくどうにも落ち着かなさそう。
ドラクエの世界の宿屋はどんなに真夜中に訪れても受付に人が立っていますから、おそらく常に見られている形になるのではないでしょうか。さすがにちょっと気を遣います。
中でもガーデンブルグは宿屋の隣の防具屋と客室までもが一体化しており、人の出入りが激しそうなのでどう見てもゆっくりできる雰囲気ではありません。
また、コミーズはベッドの代わりに「むしろ」が敷かれている状態。エルフの里に至っては客室に豪華な絨毯が敷かれているものの寝具も何もないというぶっ飛んだ状態になっており、果たしてこれを宿泊施設に分類していいのかどうか甚だ疑問です。
そんなシンプル構造の宿屋群ですが、あえてこの中から泊まりたい場所を選ぶのであれば、部屋が他と比べてひと回り広く、暖炉やテーブルなどの設備も備えたレイクナバ。
多少部屋は狭いもののテーブルに加えて2種類のタンスも備えたメダル王の城。
あるいは受付から丸見えなものの床がタイル張りで他と一線を画す豪華さを持つスタンシアラ。
この辺りが見どころありですね。
ランク外:2階建てのパターン
続いて、もう少し発展した構造の宿屋を持つ町のグループ。具体的には1階が受付で2階に客室があり、よりプライバシーへの配慮が行き届いた構造の宿屋です。
- ブランカ
- ハバリア
- サラン
の3つが該当。
客室にこれと言った特徴はないものの、いずれも扉付きの完全個室となっているので最初の14の宿屋と比べて格段に安心感があります。
この中での個人的順位はブランカ<ハバリア<サランの順。
ハバリアの宿屋の構造
ハバリアは客室が狭く、部屋にはベッドしかありません。その代わり、1階に本棚が多数設置されており、自由に読むことができるのがメリット。
中には「鉱山の男の歌」の歌詞が書かれた本などが入っているので、宿帳を所蔵している本棚でないことは明確です。宿泊客の娯楽用に設置されている本棚と見て間違いないでしょう。
ブランカの宿屋の構造
続いてブランカはハバリアと客室数が同じ3ですが部屋がひと回り広く、灯りも設置されていて客室に関しては完全にハバリアの上位互換。
ただし、ハバリアの本棚のような娯楽設備はなく、若干魅力に欠けます。
サランの宿屋の構造
サランは客室が2つしかないものの、ベッドに加えて机と椅子まで完備されており、客室が充実しています。さらに片方の部屋は鍵付きの個室という独自性付き。
受付ロビーも豪華さが感じられる作りで他より頭一つ抜けている印象です。
ランキング上位候補の宿屋
ここまでで名前を挙げなかった宿屋こそが今回の泊まってみたい宿屋ランキングの上位候補で、先述した宿屋が持つ設備に加えてさらなる付加価値を持っています。
酒場を内包した宿屋
その1つが酒場付きの宿屋。
アネイル、エンドール、コナンベリーが宿屋の建物内に酒場が組み込まれています。
さらにエンドールはカジノまで併設されており、世界一の大国に相応しい宿屋に仕上がっています。
コナンベリーは酒場の広さも客室の広さも申し分ないですが、いかんせんいわく付きの部屋がある(みなごろしの剣がある部屋)のが大きなネック。
アネイルはこの中だと一番小規模ではありますが、カウンター席のみのバーも雰囲気があって良いですし、客室は2つしかないもののそれぞれが十分に広いのでコナンベリーの欠点を鑑みるとアネイルの方が好感度が高いですね。
大浴場を持つ宿屋
2つ目は大浴場。
イムルのみが持つ独自性です。アネイルには温泉がありますが、あちらは宿屋から独立した別の施設。イムルのように宿屋の設備としての浴場があるのはやはり嬉しいポイントです。
井戸を持つ宿屋
大浴場に類して井戸。
宿屋の建物に付随する形で井戸があるのはモンバーバラのみが持つ独自性。これで簡単な水浴びならできそうです。旅に携帯する飲み水の補給もさせてもらえるかもしれません。
水浴びに関して言えばイムルのしっかりした大浴場に比べると見劣りしますが、それでも大半の宿屋に比べるとかなりの優位性だと言えるでしょう。
宿泊施設そのもののスペックが高い宿屋
そして最後に独自性のある設備はないものの宿屋そのものが大規模で客室の広さや設備が充実しているフレノールとミントス。
ミントスは屋上のテラスが独自性といえば独自性ですね。規模の割には客室が2つと少ないですが、それぞれが広いです。 ロビーの豪華さも目を見張りますし、さすが宿屋が起源の町なだけあります。
フレノールの宿屋はミントスの宿屋の規模にあと一歩及びませんが、客室の豪華さはミントスより上という強みもあります(特にオーリンが怪我の療養をしている部屋はなかなかの豪華さ)
受付ロビーにあるテーブルもフレノール独自の豪華なもので、一概にミントスに劣っているとも言えない良質な宿屋です。
泊まってみたい宿屋ランキング
以上を踏まえて個人的なベスト3と最下位をまとめます。
第3位:フレノール
第3位はフレノール。
方向性が同じミントスとどちらが良いかはもう完全に好みとしか言いようがないのですが、個人的にはフレノールを推します。
決め手としては、ミントスの宿屋には入口に呼び込みがいる点など商売のにおいを強く感じるので少し敬遠してしまうというところ。どうにも身構えてしまいそうなのでフレノールの方がリラックスして宿泊することができそうなのがポイントです。
第2位:アネイル
第2位はアネイルの大きい方の宿屋。
バーカウンターで旅の疲れを癒しつつ、広々とした客室でくつろげるのはなかなかの贅沢。
ちなみに、アネイルの2つの客室のうち東側の部屋はベッドが2つ、西側の部屋はベッドが1つの代わりに机と椅子が付いているのですが、1人旅か夫婦での旅かなどで部屋を使い分けられたらなお良いですね。
これで温泉が宿屋に付属した設備だったら1位になり得るレベルだったんですが、そこだけは残念でした。
第1位:エンドール
第1位はやはり圧倒的な規模に酒場、カジノという娯楽設備まで備えたエンドール。
金にモノを言わせて作ったと言えば聞こえは悪いですが、世界の交易の中心であり、多くの旅人が集うこの地の宿屋が粗末なものでいいはずがありません。導かれし者たちも勇者と合流する前に全員このエンドールに立ち寄っていますしね。
ドラクエ4の世界において文句なしで最上級の宿屋です。
最下位
最下位は丸太の屋根だけで壁がない宿屋のソレッタ。寝具も「むしろ」の上にボロ切れのような布団が敷いてあるだけです。 屋根も丸太の隙間から雨漏りしそうな形をしていますし、野宿をしている感覚と大差なさそうです。
また、ソレッタよりは遥かにマシですが、客が入って来るまで客室のベッドで店員が寝ているリバーサイドもなかなかの酷さ。
エルフの里の宿屋も上述した通りレベルが低いですが、外部の人間がまず来ないであろうことと、人間が暮らす場所ではないという環境を鑑みるとまだ妥当だと思えます。
まとめ
ドラクエ4の世界の宿屋は地域による設備の充実度の差が激しい。もはや屋外と変わらない致命的なレベルのソレッタから酒場とカジノを備え、客室の数と広さにも優れる豪勢なエンドールまで。ただし、多くの町ではスタンダード型とも呼ぶべき受付と客室が一体化した構造に平均化されており、そこから一歩でも独自性を加えた宿屋であればそれだけで相対的に宿泊したい宿屋ランキングの上位に食い込むことができる▼