ドラクエ考察はくぶつかん

ゲーム内では語られていない疑問点について考察します。ネタバレ注意。

ルドマンはなぜ先回りして贈り物を届けることができたのか考察する

Hatena Feedly

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ドラクエ5でフローラと結婚するメリットとして「ルドマンから定期的に贈り物を受け取れる」というものがあります。

贈り物の 内容も大富豪の名に恥じない豪華なものになっていて、詳しい内容は以下

  • 2000G(テルパドール)
  • みずのはごろも(チゾットへの山道)
  • しんぴのよろい(カボチ村)リメイク版のみ

参考:サブイベント│DQ5>世界編>その他 -ドラクエ5(DS版) 攻略プロジェクト

ところで、なぜルドマンは主人公たちの行き先に先回りして使者に贈り物を持って行かせることができたのでしょうか?その理由について考察します。

※DS版未プレイのためデボラの存在には言及しません

背景

サラボナにてフローラとの結婚を果たし、船まで手に入れた主人公たちはルドマンに別れを告げ、天空の勇者や天空の装備を探す旅を再開します。

ポートセルミなどで順当に情報を集めれば、まずテルパドールを目指すことになるはず。海と砂漠を超えてようやくたどり着いてみると、なんとそこには既にルドマンの使者と宝箱(=贈り物)の姿が!

 

さらにテルパドールの女王アイシスからグランバニアについての情報を得て、チゾットへの山道へ向かってみると、そこにも先回りしたルドマンの使者と宝箱が!

主人公たちはルドマンへ行き先を伝えてはいないはずです。なのになぜ、ルドマンは主人公たちの行き先を読んで先に贈り物を届けることができたのでしょうか?

ルドマンの使者が先回りできた理由

主人公たちが定期的にサラボナへ寄っていた

ルーラを使えばいつでもサラボナへ戻ることは可能です。したがって、次の目的地が決まってからルドマンのもとへ報告へ行っていたという可能性がまず考えられます。そうすれば、ルドマンが次の目的地へ先回りして贈り物を届けることも可能となります。

 

しかし、ゲーム中ならともかく、ドラクエ5の物語として見た時に逐一サラボナへ報告へ戻るのは不自然ですし、何よりわざわざ使者を遣わせて次の目的地へ贈り物を届けるという手間をかけさせるぐらいなら、主人公たちが戻ってきた時に直接渡した方がよほど効率的です。

ありえない選択肢ではないですが、個人的には余りこの説は推したくありません。

ルドマンの使者へ目的地を伝えていた

テルパドールで初めての贈り物を受け取った時、使者に対して「次はグランバニアに向かう予定なので、サラボナへ帰ったらルドマンによろしく伝えておいてほしい」と言伝を頼んだ可能性もあります。

このやり取り自体に不自然なところはありません。

 

が、これだとテルパドールに着くまでには一度も使者に会っていないはずなので、テルパドールへ先回りできていることの説明ができません。

加えて、主人公たちがグランバニアへ進路を取ることを決めたのは女王アイシスに謁見した後。使者はテルパドールの入口すぐに立っているので、アイシスに会う前に使者に別れを告げていると考える方が自然です。そうすると、この時点ではグランバニアへ向かうことが決まっていないため言伝を頼むことはできません。

 

この説も可能性はゼロではありませんが、いま一つしっくりこないですね。

 

フローラとルドマンが手紙のやり取りをしていた

個人的に大いに可能性のある選択肢だと思います。

ゲーム中では手紙のやり取りと言う描写は全く出てきませんし、ドラクエ5の世界に現実世界で言う「郵便」という概念があるのかどうかすら分かりません。

ですが、これが一番先回りして贈り物をすることができた理由として不自然な点がないように思います。

 

幼いころから修道院での躾をしっかりされてきたフローラであれば、ルドマンに心配をかけまいと近況を報告するために手紙を書く姿にも違和感はありません。

また、この手紙のやり取りの中にもさらに2つのパターンが考えられます。

  1. 伝書バト
  2. 飛脚

例えば、テルパドールからポートセルミへ出稼ぎに出ている踊り子「クラリス」という人物が作中に出てきます。

参考:【クラリス】 - ドラゴンクエスト大辞典を作ろうぜ!!第三版 Wiki*

こういった長距離の出稼ぎを行う人物がいる以上、故郷と手紙のやり取りをするために伝書バトを育てる文化や、飛脚を生業とする人物がいても不思議ではありません。

 

もしそのような背景があると仮定するなら、主人公たちがポートセルミやテルパドールに立ち寄り、次の目的地が決まったタイミングでフローラがルドマンに宛てた手紙を送ったということは十分に考えられます。

 

また、ビアンカを結婚相手に選んだ場合はルドマンからの贈り物がもらえないことについて。

これはルドマンが自分の娘であるフローラを贔屓にしているという見方が一般的ですが、この手紙の説を前提とした場合、ルドマンに手紙を送る人物がいないので、主人公たちの行き先が把握できずに贈り物を贈れなかったという新たな見方ができます。

ルドマンは主人公のことを気に入っていますから、ビアンカを選んだ場合でも贈り物をしたい気持ちはあった。でも、行き先が分からずにできなかった・・・と考えられます。

ルドマンの気の良い性格を考えると、意外としっくりきませんか?

 

やはり個人的にはこの可能性を推したいですね。

 

ルドマンからの不自然な贈り物

さて、リメイク版のドラクエ5では青年時代後半の夜のカボチ村に「しんぴのよろい」の贈り物が追加されました。

プレイヤーとしては強力な装備が手に入ってありがたい話ですが、これは明らかに不自然です。

 

なぜなら、主人公たちがこのタイミングでカボチ村に立ち寄る理由は全くないからです。

贈り物を届けるのであれば、確実に主人公たちの手に渡るようにするはず。これまでのテルパドールやチゾットへの山道ではその意図が読み取れました。しかし、カボチ村への贈り物は主人公たちのもとへ届くかどうかの不確定要素が強すぎます。

メタ的な話をするなら「隠しイベント」としての旨味はあるでしょうけど、物語をないがしろにしているような気がしてなりません。

この他にもリメイク版は演出を変更したばかりに矛盾点が生じている点が散見されるのが残念です。

 

ルドマンの使者は何者なのか

完全に余談ですが、毎回贈り物を届けてくれる兵士の容貌をしたルドマンの使者。

砂漠を超えたり、チゾットへの山道の洞窟前まで登ったり、かなり旅慣れた人物だと言えます。しかも、1人でそこに待機して主人公たちの来訪を待っているというのですから驚きです。

あの辺りはそれなりに強いモンスターも出ますから、戦闘能力もかなりのものなのかもしれません。

 

そんな凄腕の人物を雇えるあたり、ルドマンの財力のすごさが伺えますね。

サラボナの警備にもこういった人物が関わっているのであれば、町の警備はかなり磐石に違いありません。

まとめ