ドラクエに登場する呪文の数はシリーズを重ねるごとにどんどん増えてきていますが、基本的な攻撃呪文として以下の6つが定着していますよね。
- メラ系
- ギラ系
- バギ系
- ヒャド系
- イオ系
- デイン系
具体的にはドラクエ3以降、ドラクエ9でドルマ系が登場するまで長らくこの6つが攻撃呪文の基本構成要素となっていました。
これはちょうどチェスの駒と同じ数なので、それぞれの攻撃呪文が持っている特性を基に、各攻撃呪文がどの駒の立ち位置にくるのかを考えてみたいと思います。
チェスの駒の種類
まず簡単にチェスの駒の内容についておさらいしておきます。価値が高い順に並べると
キング(勝敗が決する)>クイーン>ルーク>ビショップ>ナイト>ポーン
となり、お互いのキングを奪い合うのがゲームの主目的です。
- キング:相手に取られると負けになる最重要な駒。周囲8マスのどこにでも動かせる
- クイーン:最も強い駒。縦、横、斜めの直線上なら好きなだけ移動させられる
- ルーク:縦と横の直線上なら自由に動かせる
- ビショップ:斜めの直線上なら自由に動かせる
- ナイト:唯一他の駒を飛び越えられる。変則的な動きをする
- ポーン:前方1マスだけ動かすことができる最弱の駒。最も数が多い
色々細かい部分を抜きにざっくり駒の特徴を見るとこんなところですね。
攻撃呪文をチェスの駒に例えてみた
では、ここから本題です。ドラクエに登場する6種類の攻撃呪文を上記のチェスの駒の特徴を踏まえながらそれぞれ紐づけていきたいと思います。
ギラ系
ギラ系。ギラ→ベギラマ→ベギラゴン(→ギラグレイド)
敵グループを攻撃できる閃光の呪文です。
ドラクエ1から登場している唯一の攻撃呪文という特徴があります。また、多くのシリーズで最上級の呪文(ベギラゴン)の習得が他の5種類よりも早いケースが多く(※1)6種類の中で「先鋒」的なポジションについている印象。その分、攻撃範囲やダメージは若干他の攻撃呪文に見劣りし、終盤まで使い続けることが難しかったりするのも特徴的です。
よって、チェスの駒で例えるならポーンに該当すると考えます。
※1:例えばドラクエ6では唯一ギラ系のみ最上級呪文が下級職である魔法使いから習得できます(その他5種類の最上級攻撃呪文は全て賢者などの上級職で習得)
ヒャド系
ヒャド系。ヒャド→ヒャダルコ(→ヒャダイン)→マヒャド(→マヒャデドス)
位によって攻撃範囲が変わる氷の呪文です。
シリーズによって多少異なりますが、攻撃範囲が単体→グループ→全体と変化していく変則的な呪文です。また、ドラクエ3と4のみヒャダインという呪文が登場し、他の呪文に先駆けて4段階構成になったのも特徴的。これらの要素から他の攻撃呪文に比べてトリッキーな印象を受ける存在です。
よって、チェスの駒の中では変則的な動きをするナイトがヒャド系の印象に相応しいと考えます。
バギ系
バギ系。バギ→バギマ→バギクロス(→バギムーチョ)
敵グループを攻撃する竜巻の呪文です。
全段階を通じて範囲が敵グループの攻撃呪文と言う点でギラ系と同じ特徴を持っていますが、バギ系の特徴はなんと言っても僧侶タイプのキャラクターが使える唯一の攻撃呪文という点。総じて攻撃呪文の習得は魔法使い系のキャラクターが占める割合が圧倒的に多いのですが、バギ系だけは僧侶系のキャラクターの扱う分野と言うことでギラ系との住み分けが成されています。威力もギラ系より高めに設定されていることが多いですね。
そんなバギ系のイメージはチェスの駒の形の通り「僧正」や「聖職者」の意味も持つビショップがぴったりだと考えます。
メラ系
メラ系。メラ→メラミ→メラゾーマ(→メラガイアー)
敵単体を攻撃する火の玉の呪文です。
攻撃範囲が狭い代わりに、その威力は他の攻撃呪文より高めに設定されているのがメラ系の特徴。多くの敵を同時に相手にするザコ戦では使いどころが少なかったりしますが、耐性の低いボス相手だと大活躍。冒険の最後の最後まで頼れる呪文です。
そんなメラ系をチェスの駒で例えるなら、火の玉がまっすぐ飛んでいくイメージと併せてルークがしっくりくると考えます。
イオ系
イオ系。イオ→イオラ→イオナズン(→イオグランデ)
敵全体を攻撃する爆発の呪文です。
どの段階でも敵全体を攻撃でき、しかも威力も他の呪文より高めに設定されているという点から圧倒的な汎用性の高さを誇ります。特にザコ戦ではかなりの便利さを発揮し、最も使用頻度が高くなる攻撃呪文となること請け合いです。
その強力さや「全体攻撃」というイメージから、チェスの駒で例えるなら盤面を縦横無尽に駆け巡るクイーンがイオ系に相応しい存在だと考えます。
デイン系
デイン系。ライデイン→ギガデイン(→ジゴデイン)→ミナデイン
位によって攻撃範囲が変わる電撃の呪文です。
他の攻撃呪文とは明らかに別格の強さを誇り、最下級のライデインですら他の攻撃呪文の中位のものより強力という性能の差があります。
シリーズによりますが、基本的に「勇者のみが扱える」という肩書が付いており、チェスにおける主役であるキングのポジションに位置づけるのが最適だと考えます。
まとめ
各攻撃呪文の特徴をチェスの駒と紐づけると
ギラ系→ポーン
ヒャド系→ナイト
バギ系→ビショップ
メラ系→ルーク
イオ系→クイーン
デイン系→キング
という割当で考えることもでき、各攻撃呪文の性能差が表現されて面白い▼