ドラクエ考察はくぶつかん

ゲーム内では語られていない疑問点について考察します。ネタバレ注意。

女神の果実の7つの願い事危険度ランキングとリスクを下げる願い方の考察

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ドラクエ9にて世界樹に結実した7つの女神の果実。

願い事を叶えるほどの力を持つ本作のキーアイテムですが、人間に扱えるシロモノではないとされていました。

事実、人間界に散らばった7つの果実は各地でトラブルを引き起こしており、冒険の中盤ではこの女神の果実に起因するトラブルを解決していくことが当面の目的となります。

ところで、一口に願いを叶えるといってもその方法は様々で、各地で起こっている問題も地域ごとに多様な展開を見せていました。

そこで、今回は7つの女神の果実が引き起こしていた災厄の危険度ランキングを作りつつ、どういった性質の願い事をすれば危険度が下がるのかを考察します。

女神の果実危険度ランキング

まず先に危険度のランキングを示しておきます(危険度が高い順)

  1. ダーマ大神官(ダーマ神殿)
  2. シャルマナ(カルバドの集落地)
  3. エルシオン卿(エルシオン学院)
  4. アノン(グビアナ城)
  5. オリガの父(ツォの浜)
  6. ラボオ(ビタリ山)
  7. マキナ(サンマロウ)

願い事をした人物をベースに記述しました。詳細は後述しますが、ポイントは積極的に人に危害を加える存在かどうかというところにあると考えます。

第7位:マキナ

サンマロウの豪商の娘マキナは病弱で外出もままならず、両親も他界しており、自分と瓜二つな人形マウリヤと話ができたらいいのに、と女神の果実に願いました。

しかし、願い事の後すぐにマキナも亡くなり、結果として生命を得た人形マウリヤがマキナに成り代わって友達を求め続けるという奇妙な事態に。

このシナリオの最大の特徴は唯一女神の果実とボスキャラが無関係であるというところです。

他の女神の果実は全てボスキャラに該当する異形の存在を生み出していますが、サンマロウ編のボス妖毒虫ズオーのみ元からサンマロウ北の洞窟に住み着いていた魔物です。

 

マウリヤはその突飛な言動でサンマロウの住民を振り回してはいたものの、決して人に危害を加える存在ではなく、7シナリオ中断トツで平和的な女神の果実の使われ方をしたケースだと言えます。

よって危険度ランキングでは最もリスクの低い7位に位置付けました。

 

余談ですが、個人的には誘拐犯の「バケモノ」の一言でマウリヤが暴走する展開を予想してしまったんですが、逆にこの一言が事態を収束させる引き金になるあたり、マウリヤがいかに平和的な存在であったかを象徴しているように思います。

第6位:ラボオ

続いて、ビタリ山の山頂にエラフィタの町を石の彫刻で再現したラボオ老人。

彼はこの石の町をそのままの形で保持したいと願いました。結果、石の町に立ち入る人間を排除する「石の番人」という脅威を生み出すことに。

7位のマウリヤと比べると圧倒的に危険度が高いですが、石の町に立ち入った人間を排除するという受動的な姿勢と、魔物の巣窟であるビタリ山の山頂まで登る人間の希少さを加味すると被害が大きくなるとは考えづらく、6位に位置付けました。

第5位:オリガの父

漁の最中に嵐に遭い、命を落としたオリガの父。

まだ幼くして天涯孤独の身となるオリガを案ずるのは父親として自然なことと思います。

彼は女神の果実の力で「ぬしさま」として蘇っていました。基本的にはオリガの祈りに応えて海の幸を届けるだけの平和的な存在です。

彼が牙をむいたのはあくまでもオリガを私利私欲の為に利用した村長たちに対してのみ。積極的に人間を襲わないという意味で危険度は低めです。

もしあのままナインに倒されていなければ今後もオリガの力を利用しようとする人間が群がってきていたでしょうからそれなりの危険はありそうですが、オリガも成長とともに上手い立ち回りを覚えるでしょうし、大規模な被害を起こしていたとは考えにくいところ。

第4位:アノン

グビアナの女王ユリシスが城内で孤立しているのを見かねて城から連れ出そうとしていたのが彼女のペット「アノン」

ポイントはアノンの願いが「ユリシスに敵対する人間を排除したい」という方向性ではなく「周囲に敵しかいないユリシスを助けたい」という性質であったこと。

願いの対象がグビアナの人々ではなくユリシス個人であることが女神の果実と危険度の高い願い事の関連を考える上で重要だと考えます。

実際、アノンはグビアナの人間を傷つけることはなく、牙をむいたのはユリシスの説得を妨害しようとしたナインに対してのみ。

ぬしさまと同様、積極的に人を襲わないという点で危険度は低めですが、仮にも一国の女王を連れ出すことになればグビアナとの対立は必至。あのまま放置すればグビアナの兵士たちを筆頭に被害が広がっていた可能性が高く、小さな漁村であるツォの浜と比べるとより規模の大きい被害が出るという意味で上位に位置付けました。

第3位:エルシオン卿

エルシオン学院の設立者エルシオン卿は素行の悪い生徒の存在を嘆き、不良生徒たちを強制的に地下校舎に幽閉して個人的な指導を行っていました。

ここまで見てきた4位までの女神の果実の使用者は「ふりかかる火の粉は払う」タイプの受動的な姿勢でしたが、3位より上位は積極的に他者に危害を加える存在であるところがポイント。当然危険度は高めです。

 

エルシオン卿に捕らわれた生徒たちは体の自由を奪われている様子が描かれており、トイレにすらまともに行けない状態となっていました。

水や食事が与えられていたとは考えにくく、命に係わる問題であった可能性が大きいです。

この「素行が悪い生徒」の選別はエルシオン卿の独断で行われるため、彼の価値観で裁かれる人間が決まるという独裁のリスクもはらんでいます。

第2位:シャルマナ

シャルマナの願いは草原を我が物顔で闊歩するカルバドの民に怯えて暮らすのが嫌だった、とのことでした。

彼らを排除したいというほど過激なものではなさそうでしたが、それに順ずる願いを抱えていたように見受けられます。

特に重要なのはイベント中に村人から聞ける「シャルマナが他の地域への侵攻も考えている」という情報。

明らかに積極的に人に危害を加えることを是としており、危険度はかなり高いと言えます。

カルバドの民に対する扱いを最終的にどうしようとしていたかは分かりませんが、支配者に取り入るシャルマナのやり口を見るに、滅ぼすよりは支配して意のままに操ることを重要視していたのではないでしょうか。

 

カルバドの民に怯えて暮らすのが嫌だという願いに対して、彼らを支配し、意のままに操るという選択を取るのは単純に滅ぼすよりもカタルシスを得られそうな気はします。

第1位:ダーマ大神官

1位はダーマ大神官。

転職を司る身として、よりよく人々を導きたいというのが彼の願いでした。

結果、魔神ジャダーマに転身した彼は「世界征服」を明言しておりその危険度の高さは疑いの余地がありません。

どちらかというとカルバドの民の支配が主目的であるシャルマナに比べ、世界全体の制服を目論んだダーマ大神官の危険性は群を抜いていると言えるでしょう。

女神の果実の願い事の危険度を下げる方法

以上7つの願い事の性質を見てきました。

この中で危険度に係わりそうな要素が2つあります。

  • 対象が生物かどうか
  • 対象の規模(人数)

比較的危険度が低い7位(人形マウリヤ)と6位(石の町)は願いの対象が無生物でした。石の町に関しては立地的な問題で危険度が下がっている部分も大きいので事例として適切ではありませんが、無生物に関する願い事だと危険度が下がる傾向にあるのかもしれません。

 

ただ、より重要なのは願いの対象となるものの規模ではないでしょうか。

5位のオリガの父と4位のアノンは対象が個人(オリガとユリシス女王)でした。

一方、3位のエルシオン卿は「素行の悪い生徒」2位シャルマナは「カルバドの民」1位ダーマ大神官は「不特定多数の転職に来る人々」と、対象のスケールがアップするほど、より積極的に他者に危害を加えようとする危険度の高いモンスターを生み出しているように見えます。

したがって、人間が女神の果実をローリスクで使うには(そもそも使うべきではないですが)単数の無生物を対象とした願い事をすることが望ましいと言えそうです。

まとめ