ドラクエ考察はくぶつかん

ゲーム内では語られていない疑問点について考察します。ネタバレ注意。

【ロトの紋章】獣兵団四天王が原作準拠でゲームに実装された時の能力を考察

Hatena Feedly

獣兵団四天王

漫画「ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章」に登場するオリジナルキャラクター獣兵団の四天王

  • 獣魔将軍リカンタス
  • 魔猿将軍エイプス
  • 怪鳥将軍バークート
  • 金羊将軍ミナトン

作中での出番は決して多くはないものの、個性派ぞろいで印象に残りやすいメンバーではないでしょうか。

そんな彼らがもしドラクエシリーズのゲームで敵キャラクターとして登場した場合、原作に準拠するのであればどんな能力が相応しいか考えます。

金羊将軍ミナトン

ミナトンはマッドオックスの高位種とでも言うべきモンスター。主人公のアルスと対峙したということもあり、四天王の中では最も見せ場があったのではないでしょうか。

作中でのミナトンの能力

彼の最大の持ち味は魔法を吸収することができる体毛。アルスの放ったライデインを吸収して、そのままライデインをまとった斬撃を繰り出す、という使い方がされていました。

これだけだと敵の魔法に依存する受け身な能力ですが、配下のマッドオックスたちのギラを吸収することで能動的に発動することも可能。大量のギラを蓄積した上で突進する「灼煌猛撃衝(エナジー・ダッシャ)」を得意技としています。

ゲームにおけるミナトンの能力考察

ミナトンの能力をゲームで再現するとすれば、まず「すべての呪文無効」は必須でしょう。

作中ではミナトンが自身の能力を「あらゆるエネルギーを吸収」と表現したのに対し、アルスが「魔法がダメなら・・・」と返していました。ミナトンの表現に則れば魔法に限らず例えばブレス系の攻撃なども吸収できると考えた方が自然です。

が、実際に魔法以外のエネルギーを用いた描写がないため、原作再現というテーマであれば「すべての呪文無効」が妥当でしょう。

 

ところで、作中では攻撃呪文に関する描写しかありませんでしたが、ルカニやマヌーサをはじめとした補助系の呪文も吸収することが可能なのでしょうか?

答えはYES。

というのは、アルスは怪鳥将軍バークートのマジックアローにマホトーンを込めてミナトンに突き刺すことでギラのエネルギーを封じましたが、もし補助呪文が有効なのであれば直接マホトーンを使えば良かったはず。あえてマジックアローを介したということは、ミナトンに直接補助呪文を使っても吸収されてしまうことを示していると考えます。

したがって、補助呪文も込みで「すべての呪文無効」が相応しいと言えるでしょう。

 

さて、単純に呪文を無効化するだけでなく、その能力を吸収できるという能力をゲームに反映する場合、上述したルカニを受けた場合、攻撃にルカニを付与、マヌーサを受けた場合、攻撃にマヌーサを付与・・・と、個別に設定していくのは少し現実的ではないような気がします。

ここは原作通りシンプルに属性攻撃のみを攻撃に付与するという考え方を推したいところ。ドラクエ9以降に登場する魔法戦士の特技「〇〇フォース」のイメージです。

また、ギラを大量に蓄積することで威力が上がるという描写も考慮して、「属性攻撃呪文を受けるごとに攻撃が1段階上がる」という能力も付与。

最後に、能動的に能力を発動するために戦闘時はお供のマッドオックスを両脇に2匹引き連れて戦闘になり、マッドオックスがミナトンに対してギラを使うという特殊行動を取るという演出も面白そうです。

怪鳥将軍バークート

怪鳥将軍バークートは四天王で唯一飛行能力を持ったモンスター。詳しい種族は不明ですが、ガルーダやヘルコンドルの高位種でしょうか?タルキンとポロンを相手に上空から一方的な攻めを展開していました。

作中でのバークートの能力

バークートは四天王の中で最も多芸。マジックアロー、マジックスピアと2種類の武器を使いこなす上、広範囲に自身の羽をまき散らすフェザースラッシュという範囲攻撃も可能。

マジックアロー、マジックスピアには呪文の力を込めることができ、バークートはメラミ、ヒャダイン、バギマなどの力を宿らせていました。

中級の攻撃呪文を使っているあたり、ストーリーの中盤で登場する敵キャラクターであることがしっかり示されています。

ゲームにおけるバークートの能力考察

ミナトンと同様、属性攻撃が持ち味の敵キャラクターとなるでしょう。

マジックスピアは投擲する武器で、タルキンやポロンたちをひと薙ぎした後、手元に戻る姿が印象的でした。ドラクエのゲームにおけるブーメランの挙動と近いものがあると思います。

よって、フェザースラッシュも含め、バークートの特徴2つ目は全体攻撃

最後に、タルキンのバギを軽々と避ける描写に代表されるように、機動力の高さをみかわし率の高さとして表現すればなかなかの再現度となるのではないでしょうか。

獣魔将軍リカンタス

リカンタスは名前通りリカント系のモンスター。剣術使い同士、幻魔剣を習得したキラと対峙します。

作中でのリカンタスの能力

リカンタスは他の四天王と比べるとやや特色に欠ける印象。アルスと交戦中に乱入してきたキラに不意を突かれてダメージを負ったため、もしかすると発揮できなかった能力もあるのかもしれませんが、作中での粗野な言動と相まって典型的な脳筋タイプのモンスターの特徴を備えているように思います。

得意技は相手をサイコロ状になるまで切り裂く「獣魔百裂断」

ゲームにおけるリカンタスの能力考察

ゲーム中でのリカンタスは他の四天王より基礎能力が高い分特殊な攻撃はしてこない敵として登場するのが妥当だと考えます。

攻撃属性は剣術使いなので斬撃。また、獣魔百裂断は単体を集中攻撃するという性質の技なので既存の技でいう「天下無双」と同等の効果。

他に剣による連続攻撃と言えば「つるぎのまい」や「さみだれぎり」もありますが、これらは攻撃が複数の対象に散る性質を持つので、獣魔百裂断を表現するには不適切です。

魔猿将軍エイプス

エイプスはマンドリル系のモンスター。拳法を操り、同じ武術使いであるヤオと対峙しました。

作中でのエイプスの能力

特筆すべきは邪気をまとった拳で触れた部位を腐敗させる能力。まともに食らえば急所でなくとも致命傷となること必至です。

また、数珠を連結させた武器「竜節棍」や気を飛ばす技「瘻瘡潰燼波」などを操り、相手の間合いの外から攻撃することも可能。

竜節棍は数珠を模したある種の隠し武器ですし、飛び道具である瘻瘡潰燼波もここぞという時に使って相手の不意を突けば、腐らせる能力と相まってかなり強力ではないでしょうか。

一撃で勝敗を決するポテンシャルを秘めた能力である以上、不意を突ける選択肢があることはただただ脅威です。

ゲームにおけるエイプスの能力考察

さて、このエイプスの能力が最もゲーム上での再現が難しいのではないでしょうか。

対象を腐敗させるとはいったいどのような表現が相応しいのか。絶対の正解はないですが、「腐る」というワードで連想されるドラクエシリーズでおなじみのモンスター「くさった死体」は1つの参考になりそうです。

多くのシリーズで登場するモンスターですが、シリーズを通して毒系の攻撃を多く用いるあたり、「腐る」というワードと「毒」というワードは相関性が高いと言えます。

通常の毒だと物足りないので猛毒攻撃を使うとエイプスの腐敗能力を強調できそうです。

加えて、「痛恨の一撃持ち」「2回攻撃」の特徴で武闘家らしさを表現すれば魔猿将軍エイプスらしさが際立つように思います。

まとめ