オルゴ・デミーラによって封印されたドラクエ7の世界の18地域。そのうちコスタール、ハーメリア、ユバール族の休息地が封印された順番について考察します。
結論はコスタール→ユバール族の休息地→ハーメリアとなりますが、そう判断できる理由について以下で見ていきます。
- キーワードは「踊り手の名前」と「ジャン」
- ユバールの踊り手の概要
- ジャンの概要
- ユバール族の休息地とハーメリアの時系列
- ユバール族の休息地とコスタールの時系列
- ユバール族の休息地にオルゴ・デミーラの刺客がいない理由
- まとめ
キーワードは「踊り手の名前」と「ジャン」
過去のコスタール編、ハーメリア編、ユバール編の全てに共通して登場するキーワードはありません。
しかし、ユバールの踊り手の名前とジャンに関する文脈を探ることでそれぞれの時系列を推測することが可能です。
ユバールの踊り手の概要
ユバールの踊り手とは、ユバール族の中で大地の精霊の力を特に強く受け継いだ娘が踊り手の儀式を経た後に冠することになる肩書きです。ドラクエ7の作中で具体的に名前が登場する踊り手は3人。
- 初代:ベレッタ
- 2代目:ライラ
- 10代目:アイラ
この踊り手の名前が各地が封印された順番を知るためのヒントになります。
ジャンの概要
ジャンはユバール族が演奏する楽器「トゥーラ」の名手である青年です。ユバールの掟に背いてライラとの結婚を望むも、最終的には掟を破ったことに引け目を感じて一族のもとを去ります。
その後、ハーメリア編では「老楽師」として主人公たちと再会し、ともにハーメリア地方を滅ぼそうとするグラコスの討伐に挑みました。
ユバール族の休息地とハーメリアの時系列
ユバール族の休息地とハーメリアの封印の時系列についてはジャンの年齢から考えてユバール族の休息地→ハーメリアと考えるのが自然です。もしハーメリアが先に封印されたと仮定した場合、ジャンがハーメリアへ移動することができなくなってしまうので矛盾が生じます。
主人公たちが過去編でそれぞれの地域を訪れたのはどちらも封印前のタイミングですし、この順番に疑いを挟む余地はありません。
ユバール族の休息地とコスタールの時系列
コスタール編で得られる踊り手の情報
過去のコスタール編で登場する情報でユバールと繋がるのは「伝説の踊り手であるベレッタに憧れている女性がいる」という内容のみ。また、この直後にアイラに話しかけると「この時代ではまだ2代目のライラが生まれていないのか?」と考える旨の発言をします。しかし、疑問形なので実際のところは分かりません。
ユバール編で得られる踊り手の情報
これに対して、過去のユバール編で得られる情報は以下の通り
- ちょうどライラが踊り手に就任したタイミング
- ライラはこの時点で17歳
- ベレッタが老女として登場している
- 踊り手の儀式は60年ぶりに行われた
初代ベレッタが踊り手に就任してから2代目ライラが就任するまで60年の間があったというところがポイントですね。
ユバール族の休息地が先に封印されたと仮定する
既にライラの時代だが評判がコスタールに届いていない可能性
さて、コスタールでは1代前の踊り手であるベレッタの話題が出るので素直に考えれば時系列はコスタール→ユバール族の休息地・・・と、短絡的に考える前に他の条件についても加味します。
まず、抑えておくべきは主人公たちが訪れた過去のコスタールはオルゴ・デミーラに封印されてから既に5年が経過しているという点。
過去のユバール編とハーメリア編は封印前のタイミングだったので単純比較ができないことに留意します。
既に封印されていると言うことは、コスタールはこの5年の間外界とのやり取りが遮断されている状態です。
もしライラが2代目踊り手に就任→ほどなくユバール族の休息地封印→ライラの噂が届く前にコスタール封印という順序だと仮定したらどうでしょうか。
穿った見方をしなければ現役の踊り手であるライラに憧れる方が自然ですが、封印されたせいでその評判がコスタールまで届かないのであれば特に不自然さはありません。
コスタールの女性がベレッタと面識がある可能性
他にも、可能性としては「既にライラの名前は伝わっているが、それでもベレッタに憧れている」という説もあり得ます。件の女性は「世界各地を芸をしながらまわっている」「ユバールの人ほど本格的ではない」と発言しているので、もしかしたら過去にベレッタの踊りを見た経験があるのかもしれません。であれば、ライラの噂を聞いていてもベレッタに憧れる気持ちにも納得できます。
ただ、この仮定に基づいた場合、コスタール編時点でのベレッタの年齢は少なく見積もっても77歳(ライラと同じ17歳で踊り手に就任した場合)コスタールの女性が20代なら子どもの頃に見たとしてもベレッタは既に50代前半~。まだまだ現役で踊れる年齢かもしれませんが、ゲーム中のユバール族の村で踊っている人たちの年齢層を見ると少し厳しいようにも思えます。もしコスタールの女性が30代後半ならベレッタが40代前半~となりますが・・・少なく見積もってこの年齢なので「ベレッタと面識があった」説は少し厳しいように思えます。
また、もう1つ見落とせない情報は現代のユバール族の休息地で「過去の踊り手の中でも特に2代目ライラが別格だった」という話が聞ける点。
つまり、コスタールに踊り手の評判がしっかり伝わっていたのならベレッタと面識があるという特別な事情でもない限りライラに憧れる方が自然なはずです。
よって、ユバール族の休息地→コスタールの順番で封印されたと仮定するのなら「コスタール封印前にライラが踊り手に就任。ほどなくしてユバール族の休息地も封印され、コスタールにはその評判が伝わっていない」という状態だったと考えられます。
特にこの仮定に矛盾するところはないのでユバール族の休息地とコスタールのどちらが先に封印されたのか、この情報だけで確定することはできません。
ユバール族の休息地にオルゴ・デミーラの刺客がいない理由
ユバール族が絶望に呑まれていった経緯
ここで少し視点を変えてみます。なぜ過去のユバール編にはオルゴ・デミーラの刺客がいなかったのでしょうか?
過去に封印された18の地域ではなんらかの形で人間に絶望を与えるためにオルゴ・デミーラの息のかかったモンスターたちが暗躍していました。
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しかし、なぜかユバール編にだけはそれらしきボスが登場しません。最終的にユバールの人々がどのような形で絶望を与えられ、封印されていったのかが今一つ明確になっていないのです。
一応、主人公たちがユバール族の護衛に付いて神の祭壇に到達することでユバール族の休息地が現代に復活するので、目的地を目前にしながら神の祭壇を発見できないことがユバール族の絶望に繋がり、オルゴ・デミーラの封印の糧にされたといったところでしょうか。
さて、個人的にはオルゴ・デミーラがユバールに刺客を放たなかったのには明確な理由があると考えます。
オルゴ・デミーラはユバール族を自分の復活に利用しようとしていた
オルゴ・デミーラは神の祭壇をユバール族に発見されても構わないと思っていたのではないでしょうか。なぜなら、神を復活させる儀式が自分の復活のためにも利用できると踏んでいたから。
万一自分が敗れた場合の保険としてユバール族を泳がせて、神の祭壇を発見させておけば後々自分が復活するために利用できる。また、祭壇を発見できなくてもユバール族が「目的地を目前にしながら使命を果たせない」という形で勝手に絶望して封印の糧にできると考えて刺客を放たなかったのだと思います。
それと封印の順番に何の関係が?と思われるかもしれませんが、オルゴ・デミーラがあえてユバールに刺客を放たずに泳がせていたのだとしたら、ユバールが封印されたのは主人公たちが訪れた時点からかなり時間が経過してからになると考えられます。
上述した仮定では封印の順番がユバール族の休息地→コスタールである場合、ユバール封印(≒ライラが2代目踊り手に就任)のタイミングがコスタール封印の前であると述べました。
しかし、オルゴ・デミーラがユバール族をあえて泳がせていたと考えると、ライラが2代目踊り手に就任してからユバール族の休息地封印までには結構な時間が経過したと判断できるため、この封印の順番では不自然です。
よって、封印の順番はコスタール→ユバール族の休息地となります。
まとめ
コスタール、ハーメリア、ユバール族の休息地が封印された順番を「踊り手の名前」「ジャン」「オルゴ・デミーラの刺客が過去のユバールにいない理由」などを基に考察した結果、コスタール→ユバール族の休息地→ハーメリアの順となる▼